母親の父性がとても強く、両親ともに厳しいご家庭。
あるいは、母性が少なく弱いご家庭。
そういうご家庭の子どもは、家で親に甘えることができないため、外で母性を感じる人に出会ったら、母親代わりにして接してしまうことが多いようです。
それは例えば、学校の先生であったり、習い事の先生だったりします。
うちの姉はピアノの先生をやっているのですが、実際、厳格なお母さんの子どもは、お母さんの前ではとても良い子で、いざ姉(先生)と2人きりになるとガラリと変わり、すごく甘えんぼうになったり、とてもワガママな言動をとることがよくあるそうです。
お友達とのコミュニケーションに関して、優しさや配慮を欠くことが多く、トラブルに発展しやすいです。
また、母性が足りない環境で育った家庭の子どもは、成長して恋人ができたとき、『共依存的な関係』になりやすいという特徴もあります。
恋人との結びつきの中で、母子関係で得られなかったものを取り戻そうとするんですね。
「ありのままの自分を受け入れてほしい」「どんな自分も愛してほしい」…そういう強い想いが、恋人への無茶な要求を引き起こします。
うまくいけば本当に恋人との関係の中で、親子関係で得られなかったものを取り戻すことがあります。
ただ、そういう母子関係を模したような密着しすぎた関係性は、長くは続かないでしょう。
将来的に他人と健全な人間関係を築いていける人間になるには、父性と共に、母性もやはり必要です。
それも、強すぎない、適度な母性。
父性の持つ厳しさと共に、「何があってもウチの子」「ウチの子が理屈抜きに一番可愛い」という気持ちを親からたくさんもらうこと、わがままや理不尽を受け止められること、許されることの経験を経て、子どもの心は育っていくのだと思います。
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